縄文ファン必須アイテム、中期の「顔面把手付き深鉢」をモデルに線刻したペンダント仕様の石笛です。
素材は糸魚川の縄文人が石斧をつくっていた蛇紋岩です。
安価な量産石笛には真似できない音色と演奏のしやすさ、流麗な曲面をお愉しみいただけると自負しております。
石笛のスペック
憂愁を帯びて落ち着いた中音域が特長的で、指孔解放で超高音域となり払い浄め的な音色に変化する。
ピーという倍音が全音域で鳴り響き、吹いているだけで心地よい芳醇な倍音。
ウグイスのような可愛らしい音色ですので、小鳥と交信して遊べます。
吹き方を一定に保ち、指孔の開閉を微調整するだけで音階のようなものが作れますので、能管っぽい演奏が愉しめます。
参考基本キー;A6
参考音域;B5〜E7(1オクターブ半)
石質;非常に緻密・若干の研磨傷が残る
透光性;ない
色合;マットな漆黒地に黒い蛇紋模様
革紐:蝋引きコットン組紐サービス
孔寸法;φ10×深さ25mm
◎円柱状の孔とKnobさん孔の違いについて
一般的な人工石笛の吹き孔は円柱状になっています。
ぬなかわヒスイ工房の石笛の吹き孔は、円柱状とKnobさん仕様の試験管状孔の2種類を作り別けています。
2020年に友人であるデイジュリドウと石笛演奏家として活躍するKnobさんから、天然石笛と同じ丸底になった試験管状孔の石笛を作って欲しいと開発したのが、Knobさんモデルです。
ちなみに天然物の石笛には火山岩のガスが抜けてできタイプ、粗い結晶が抜け落ちたタイプもありますが、これらの孔は不定形ですので佳い音色がすることは稀です。
最も多いタイプはヤドカリなどの穿孔貝が巣穴にするために体を回転させながら開けた孔ですので、断面形状は円形で、底は半球状になっているために吹き込んだ息に乱流が生じにくい特長があり、石笛として愛用されている天然物はこのタイプです。
円柱孔と試験管状孔のどちらかに優劣がある訳ではなく、同じ孔の直径と深さで比較すると円柱孔は力強い音色で、容積があるために音域が若干広くなる特長があり、Knobさん孔は天然石笛に近い円やかな音色という特長があります。
◎一般的な市販品とぬなかわヒスイ工房の石笛の違い/Differences between ordinary commercial products and Nunakawa Jade Studio's stone flutes
一般的な人工石笛の多くは、原石の孔を開けやすい位置に吹き孔を開けっぱなしにしててあるだけですので、好きにくい形状であったり、吹き孔の底に中空ドリル痕の凸が残っていたり、内部壁面に荒々しい条痕が残っています。
これでは吹き込んだ息が乱流となりますので、音程が一定せず、雑味が多い耳ざわりな音色となってしまいます。
要するに吹けばピーと音が出るだけのですので、これではご神事で使う宗教家やプロの演奏家からは「孔をあけたヒスイの塊り」としか評価されません。
Most common artificial stone flutes have blowholes drilled into the rough stone in locations that are easy to drill, so they are difficult to blow.
This makes the breath to be turbulent, so the pitch of the sound is not consistent and the tone has a lot of harshness.
In short, the instrument only produces a peep sound when blown, so religious and professional performers who use it in Shinto rituals would only appreciate it as “a lump of jade with holes drilled in it”.
また石笛の表面も電動工具の切削傷がそのまま残っているものまであります。
ぬなかわヒスイ工房が研磨を徹底的にする理由は、「孔をあけたヒスイの塊り」から「ヒスイ製の石笛」に産まれ変わっていく上で必要な工程だと認識しているからです。
もちろん小さすぎると息が安定して吹き込めませんので、「持ちやすく・息が吹き込みやすい」形状と寸法も大事ですし、愛着のわく姿であることも大事です。
余談ですが、カーネギーホールで石笛を演奏した実績のある横澤和也さんから、「あなたの石笛は人工であっても天然石笛といってもいいですよ」と評価されたのは、迷いながらも石笛を作り始めて4年目くらい。正直ほっとしました。
Of course, if the flute is too small, the player cannot blow into it stably, so it is important that the shape and dimensions are “easy to hold and blow into,” and that it has a figure that is attractive and endearing.
As a side note, it was about four years after I started making stone flutes that Mr. Kazuya Yokozawa, who has performed stone flutes at Carnegie Hall, said to me, “Your stone flute can be called a natural stone flute even if it is artificial.
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