商品のご説明
青森県八戸市階上町の滝端遺跡付近の表土から採集された「顔面付き注口土器」をモデルにした石笛で、実物のサイズは高さ65×幅45×奥行き53mmくらい。類型は茨木など、縄文晩期の関東方面の亀ヶ岡式土器文化圏から出土しています。
下部に中空になった内部に通じる小穴のあいた小さな突起がありますので、液体をいれて注いだと推測される注口器状になっていますが、注口の位置が低すぎて液体を溜めることができない謎の出土品ですが、かわいい見た目に似合わない、吹きやすい高スペック石笛となりました。最初は下部の指孔を押さえて吹いてみてください。
大口をあけて「腹へった〜!」と食べ物をねだっているかのような表情に心惹かれ、あんぐりと口を開けているので「あんぐり君」と名付け、小型化と簡略化して黒ヒスイで作ってみました。
石笛の仕様
音色の特徴
豊富な音量と演奏のしやすさ、豊富な倍音を持つ石笛。
ピーという倍音が特徴的で、複雑な倍音が重なりあい、芳醇でしっとりとした音色。
白ヒスイ製の21I060よりは音域が狭く、若干は低音だが、倍音成分はこちらの方が豊富。
操作性は非常によいが、高音より中低音域が演奏しやすく、狼の遠吠えや寒風吹きすさぶモガリ笛を思わる切ない音色が容易に吹きこなせます。
何時までも吹き続けたくなる音色ですので、倍音中毒にご用心!
音域;A5〜D7(1オクターブ強)
基本キー;G6
孔寸法;φ11×深さ30mm(直孔タイプ・円柱状孔)
色合い;ライトグレー地に黒い模様
透明度;薄い部分は透過する
石質;結晶は細かく緻密で堅牢。
*蝋引きコットン紐はなし
ぬなかわヒスイ工房の石笛はプロ演奏家からのご注文も多いのですが、「息が吹き込みやすい形状・ビビリ音の排除・音域が広い」というプロからのご要望は、すなわち初心者でも吹き易い石笛という考えを基本にしていますので、どなたにもお勧めできます。
原石に孔をあけただけでもピーと音はしますが、機能的には鉛筆キャップを吹いて音がでるのと変わりません。
石笛として必要な寸法と形状も大事ですが、それにふさわしい姿も重要です。
孔をあけてあれば石笛、という訳ではないのです…