縄文中期の「顔面把手付き深鉢」をモチーフに線刻したペンダント仕様の石笛です。
初心者から上級者まで満足して頂ける石笛のスペックは無論ですが、音程調整用の指孔付きですので初心者でも音の変化が付けやすいです。お出かけの際に首に下げれば、縄文好きと友達になれるかも!重さ34gしかありませんので肩こりはしないハズ。
正式な鉱物名は流紋岩と石英斑岩に二種類がありますが、元は流紋岩のマグマが地下深いところで冷え固まったものが流紋岩で、浅いところで冷え固まったものが石英斑岩です。
密度の関係と思われますが、薬石石笛はヒスイ石笛にくらべて柔らかい音色です。
◎石笛の仕様
孔直径12×深さ23mm(直孔・円柱状孔)
しっとりと憂愁を帯びた中音域を中心として、龍笛のように高音域から低音域まで自在に音程調整が可能。オクターブ越えですので、中級者レベルでも「チューリップ」などの楽曲演奏もできます!
色合い;オーカー地に赤茶の流紋
透明度;ない
石質;堅牢緻密
*ペンダント仕様のコットン紐サービス
佳い音色と吹きやすさ、広い音域と姿を目指した人工石笛なら、プロ演奏家から評価されて当たり前のことです。
しかし一般のお客様から「握っているだけで気持ちいいので、寝る時も握っています」「職場で疲れたらトイレに隠れて石笛を握って癒されています」と、楽器としての性能以外でお褒めの言葉を聞くことがままあり、これは職人冥利というもの。
石笛のスペック、姿の他に、手にした時の心地よさは愛着をもっていただくうえで重要な要素で、愛着がわけば大事にするし、愛着こそが佳い音を導き出します。
安いだけの量産品では味わえない石笛をご堪能いただだけたら幸いです。
◎円柱状の孔とKnobさん孔の違いについて
一般的な人工石笛の吹き孔は円柱状になっています。
ぬなかわヒスイ工房の石笛の吹き孔は、円柱状とKnobさん仕様の試験管状孔の2種類を作り別けています。
2020年に友人であるデイジュリドウと石笛演奏家として活躍するKnobさんから、天然石笛と同じ丸底になった試験管状孔の石笛を作って欲しいと開発したのが、Knobさんモデルです。
ちなみに天然物の石笛には火山岩のガスが抜けてできタイプ、粗い結晶が抜け落ちたタイプもありますが、これらの孔は不定形ですので佳い音色がすることは稀です。
最も多いタイプはヤドカリなどの穿孔貝が巣穴にするために体を回転させながら開けた孔ですので、断面形状は円形で、底は半球状になっているために吹き込んだ息に乱流が生じにくい特長があり、石笛として愛用されている天然物はこのタイプです。
円柱孔と試験管状孔のどちらかに優劣がある訳ではなく、同じ孔の直径と深さで比較すると円柱孔は力強い音色で、容積があるために音域が若干広くなる特長があり、Knobさん孔は天然石笛に近い円やかな音色という特長があります。
◎一般的な市販品とぬなかわヒスイ工房の石笛の違い/Differences between ordinary commercial products and Nunakawa Jade Studio's stone flutes
一般的な人工石笛の多くは、原石の孔を開けやすい位置に吹き孔を開けっぱなしにしててあるだけですので、好きにくい形状であったり、吹き孔の底に中空ドリル痕の凸が残っていたり、内部壁面に荒々しい条痕が残っています。
これでは吹き込んだ息が乱流となりますので、音程が一定せず、雑味が多い耳ざわりな音色となってしまいます。
要するに吹けばピーと音が出るだけのですので、これではご神事で使う宗教家やプロの演奏家からは「孔をあけたヒスイの塊り」としか評価されません。
Most common artificial stone flutes have blowholes drilled into the rough stone in locations that are easy to drill, so they are difficult to blow.
This makes the breath to be turbulent, so the pitch of the sound is not consistent and the tone has a lot of harshness.
In short, the instrument only produces a peep sound when blown, so religious and professional performers who use it in Shinto rituals would only appreciate it as “a lump of jade with holes drilled in it”.
また石笛の表面も電動工具の切削傷がそのまま残っているものまであります。
ぬなかわヒスイ工房が研磨を徹底的にする理由は、「孔をあけたヒスイの塊り」から「ヒスイ製の石笛」に産まれ変わっていく上で必要な工程だと認識しているからです。
もちろん小さすぎると息が安定して吹き込めませんので、「持ちやすく・息が吹き込みやすい」形状と寸法も大事ですし、愛着のわく姿であることも大事です。
余談ですが、カーネギーホールで石笛を演奏した実績のある横澤和也さんから、「あなたの石笛は人工であっても天然石笛といってもいいですよ」と評価されたのは、迷いながらも石笛を作り始めて4年目くらい。正直ほっとしました。
Of course, if the flute is too small, the player cannot blow into it stably, so it is important that the shape and dimensions are “easy to hold and blow into,” and that it has a figure that is attractive and endearing.
As a side note, it was about four years after I started making stone flutes that Mr. Kazuya Yokozawa, who has performed stone flutes at Carnegie Hall, said to me, “Your stone flute can be called a natural stone flute even if it is artificial.
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